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St.Christopher セント・クリストフォロフ/聖クリストフォルス     


●Saints:聖人名=St.Christopherセント・クリストフォロフ/聖クリストフォルス/ハリストフォル
●別名:=Sanct Christophorus

●守護聖人:=旅人、船乗り

●聖人の壁絵と描かれている国・地名・建物名。クリックで各紀行へ
s-lucia
イタリアドロミテ:Colle Santa Luciaコッレ・サンタ・ルチアの教会の西壁の壁絵
Bohinjsko-Jezeroボヒニ湖
スロベニア、ボヒニ湖:St.John聖ヨハネ教会の壁画
壁絵
オーストリア・レヒタールの礼拝堂に描かれている壁画
Mauthenマウテンの、Gailtaler Domゲイルタール聖堂に描かれている壁絵
オーストリア・Solkpassゼルク峠(1790m)の礼拝堂に描かれているステンドグラス
Mauthenマウテンの、Gailtaler Domゲイルタール聖堂に描かれている壁絵
オーストリア・ケルンテン:Mauthenマウテンの、Gailtaler Domゲイルタール聖堂に描かれている壁絵
Castello di Fiemme
イタリア:Castello di Fiemmeカステッロ・ディ・フィエンメのPatrocchia教会に描かれている壁画
スイス:ビュルグレンの教会鐘楼
スイス:Burglenビュルグレンの教会鐘楼壁画

オーストリア:MayrhofenマイヤーホーフェンのZiller川の畔

オーストリア:Kitzbuhelキッツビュール


 この壁絵が、「セント クリストフォロフ(聖クリストフォルスSt. Christopher)」の聖人の絵だということは、「ヨーロッパの壁絵デザイン」の松味先生から教えていただきました。ありがとうございます。


●解説・伝説・本人の歴史など=

・3世紀、カナン出身のレプロブスという名の大男。
・彼は王に仕える者になりたがっていた。しかしその王は悪魔を怖がったので、悪魔に仕えることにした。ところがその悪魔は十字架を怖がったので、キリストこそが、仕えるべき人であることに気づいたという。
・渡し守(人を背負って川を渡る仕事)をしていた彼は、ある暴風雨の日に小さな子供に頼まれて川を渡そうとしたが、何故か次第にその子供が重くなって耐えがたくなった。もう子供を川に捨てようかという誘惑と戦いながら、やっとのことで向こう岸まで渡り切った。
・レプロブスが子供に、「たとえ全仕界を背負ったってお前ほどには重くなかっただろうに」と言うと、子供は「お前は全世界を担っただけではなく、世界の創造者をその肩に担ったのだよ」その子供こそ彼が探し求めていたキリストだったのだ。
・このことがあって以来、レプロブスはその名を「キリストを担う者」という意味のクリストフォルスに改めた。
・クリストフォルスはリュキア(古代の小アジアの一地方)で説教をし、キリスト教迫害を行ったローマ皇帝デキウスに捕らえられ、斬首された。

−−−
・ローマ帝国の下で、キリスト教文化がアルプスその他の山中に入っていったとき、巨人で力を持つ聖クリストフォルスと、アルプスに伝えられた巨人的な山の精、森の精が結びつき、「忍耐強く山野を跋捗する山の精、山男のイメージ」が増幅された。
・「全身獣のように厚い毛でおおわれている女性の山の精、野生の精の表象は、すべての衣服や飾りを捨てて荒野(砂漠)で修行する聖マグダレーナ(マグダラのマリア)のイメージと結びついている。
・キリスト教の中世ヨーロッパで14守護聖人の一人。
・絵には、幼いキリストを肩に担いで川を渡る姿。髭を生やした、巨人のような体格の男。犬頭人身で描かれる。
・旅人や船乗りの守護聖人。街の出入口や渡し場や橋などに多く祭られていた。
−−−
・近年になってローマのバチカンから、事実関係が認められない、異教的な外見、伝説などの理由により聖人からはずされた。現行教会暦からは削除された。
・クリストフォルスの祭。聖クリストファーのお守りもある。
・聖クリストフォルスの日は、7月25日。


歴史・推測・感想など=
 
●関連の本・Webサイト:

 本『 守護聖者 人になれなかった神々 』 [著]植田重雄 [発行]中央公論新社 【聖クリストフォルス解説】
  目次:幼児を肩に乗せる巨人/強い主人を探して/キリストを背負う者/突然死を避ける/犬頭のクリストフォルス/アルプス越えと巨人伝説/聖クリストフォルス崇拝の発展/ユリアノス伝説/クリストフォルスの祭

 ○http://ja.wikipedia.org/【wiki/クリストフォロス】
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 ☆「聖人」【彼の行為の解説】
 ☆「Arts at Dorian」【「聖クリストフォルスSt. Christopher」の解説】
 ☆「中世ヨーロッパの祝祭日」【概略解説】
 ☆「欧米個人名の語源や由来」【人名対照表】


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