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Loriol-sur-Dromeロリオル=シュル=ドローム

この地を進軍した状況ハンニバルは?

ローヌ川の原発街道〜Lorioロリオル〜Dromeドローム川を東に・・17年ぶりのクレスト方面に・・

フランス:ローヌ・アルプス地方Dromeドローム(26)県】  [北村 峠一].(Kitamura)      


【2019旅:Orange北からLoriolへ】
2019/6/19(水)

●Aigues/Eyguesエーグ川〜「島」を出発し〜・・

Vaucluseヴォクリューズ県(84)から、Dromeドローム県(26)に入ります。
東にあるSt-Paul-Trois-Chateauxサン・ポール・トロワシャトーの町は、ガリアのTricastiniトリカスティニ族の居住地域だったとのこと。ハンニバルはその付近でまたローヌ川に沿って北上したのです。

西にあるBourg-Sant-Andeolブール・サン・タンディオルもまた、ローヌ渡河地点説がある町です。


【Donzereの北:このあたりの東に、★2002.6.12-13に1泊したにGrignanグリニャンがある】


【Malataverne〜Montelimarモンテリマールの中間】

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●Montelimarモンテリマール〜



【ZAC des Portes de Provence:Montelimar手前】


【SUZUKI】


【右:Montelimor、左:Privasプリヴァ(アルデシュ県の県庁所在地)、直進:Loriol-Drome】


【MirageIIIBがある交差点:Montelimorにはヨーロッパの戦闘機航空博物館がある町】

●Montelimarモンテリマール


・古代名:Acvnvm
https://fr.wikipedia.org/【wiki/Mont%C3%A9limar】
Musee Europeen de l'Aviation de Chasse ヨーロッパ戦闘機航空博物館


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●Cruasクリュアス〜



巨大な世界最大級のコンバイ:自走式フォーレージハーベスタ 穀物収穫機:NEW-HOLLAND社】


【原子力発電所が見える】


【Cruas:クリュアス原子力発電所:4基・・】


【赤線:2019走行ルート:ローヌ川沿いに 】

【フランス:ローヌ流域の原発地図】

●フランス:ローヌ川流域の原子力発電所

ローヌ川下流のこのあたりは、原発街道・・
北から以下の3箇所・・それもこの狭い区間に集中している。
・Cruas:クリュアス原子力発電所 4基
・Tricastin:トリカスティニ原子力発電所 4基
・Marcoule:マルクール原子力地区: 3基+高速増殖炉1基
・さらに80kmほど北に「St.Alban:サンタルバン原子力発電所 2基」
もある。

・MontelimarのWikipediaにも「技術的リスク」として、
「モンテリマールの町は、北に10kmのクリュアと、南に30kmのトリカスティンの2つの原子力発電所の間にあります。したがって、これら2つのサイトのいずれかでの原子力事故の大きなリスクが強く懸念されています」との問題意識を持っています。


フランスの原発分布地図(2016年)
フランスの原発分布地図(2017年)
ヨーロッパアルプスエリア各国の原発事情



●News:2022.7.31:猛暑で原子炉を冷やせない! 地球温暖化の影響が原発の稼働にも及び始めた・・フランス・ローヌ川原発など


気候変動の影響が原子力発電所の稼働にまで及び始めている。
特に欧州では原子炉の稼働に必要な冷たい冷却水を確保できず、稼働を停止せざるをえないことが増えたのだ。
こうしたなか、温暖化を見据えた原発の技術的な進化も求められている。
これはもはや珍しいことではない。18年と19年にも、干ばつと暑さで同じように停止している。  <wired.jp>



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●CNR - Usine hydroelectrique Joseph Bethenod:ジョセフベテノド水力発電所


Saulce-sur-Rhone


【道路が突き当りになって】


【ローヌ川を渡る・・水力発電所】


【ローヌ川の中洲との間をせき止めて・・水力発電所に・・】

https://patrimoine.auvergnerhonealpes.fr/【JosephBethenod水力発電所、Logis Neufロック、道路橋】
○総出力215MWの水力発電所

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●Le Pouzinル・プーザン


長ーい中洲の先の橋を渡り・・ローヌ川の西側に・・Ardecheアルデシュ県(07)を走るのははじめてです。


【長ーい中洲の先の橋を渡り・・ローヌ川の西側に・・そこはArdecheアルデシュ県(07)】


【西からL'Ouvezeウヴェーズ川がローヌ川に流れ込んでいる。】


【ウヴェーズ川に沿って散策路が。そして山際には古い建物・橋などが】


【鉄道の下をくぐり・・】


【また、ローヌ川を東側に渡り・・】


【ローヌ川の東側から西の市街地方面を見る】






【緑:G・ビーアの推定ルートと、他のルート】

【Le Pouzin-AVIAガソリンスタンドの価格:SP95=1.63eur/L】

2019年フランスで「SP95=1.63eur/L」・・2018年フランスが「1.4Eur/L」だったから・・若干高くなっている。場所にもよるが。

<関連URL>
https://fr.wikipedia.org/wiki/【Le_Pouzinプーザン】
http://stations.gpl.online.fr/【gpl.online.fr/:ガソリンなどの価格表】


この地はDromeドローム川が東のプレアルプスから流れ込んでいる場所
ここで東にアルプスに向かうのが「ハンニバルのトラベルセッテ峠ルート説の分岐ポイント」です。
他の説は・・まだまだローヌ川をさかのぼり?、イゼール川などに沿って行くルート??

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●Loriol-sur-Dromeロリオル=シュル=ドローム



【Ardeche A bientot:アルデシュ県にまた来てね。Bienvenue dans la Drome:ドローム県にようこそ。プラタナス/すずかけとポプラの並木道】

●Loriol-sur-Dromeロリオル=シュル=ドローム

https://fr.wikipedia.org/wiki/Orange_(Vaucluse)
https://fr.wikipedia.org/wiki/【ヴォクリューズ県の歴史:ロケモール渡河説の記述あり】


<⇒Crestクレスト〜Dieディー・・方面に >

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【茶色:ローヌ川渡河・関連のハンニバル軍推定ルート】
Elephants

●「ハンニバルと象」が、この地を進軍した状況など(推定-005)






●カルタゴの将軍ハンニバルと象が越えた峠
●有力推定ルートのIndex


 ・前のポイント=001:ハンニバルの生誕〜ローヌ川着(サン・ジル付近)
 ・前のポイント=002:「ローヌ渡河+渡河戦」(タラスコン付近)
 ・前のポイント=003:「ハンノの分遣隊ルート」(アヴィニョン付近)
  ↑↑
 ・直前のポイント=004:「島」 (エーグ川)(オランジュ付近)
  ↑↑
★このページ=005:ローヌ川を離れドローム川に沿って、アルプス方面に(ロリヨール付近)「ローヌ渡河地点=Roquemaureロケモール説+Laudun-L'ardoiseラルドワーズ説」
  ↓↓
 ・次のポイント=006:ドローム川〜アルプス方面に(Dieディの前)


<この地に到達時のハンニバル軍の推定状況>
・BC218年10月5日頃「島」を出発し、アルプスの麓まで10日進軍。10月9日頃、ローヌ川を離れドローム川沿いに進軍。

・「島」からブランクスの案内人が進路を案内する。
・軍の規模は、歩兵3.8万人、騎兵7.7千騎、象37頭(G-p49)。
・軍の荷物を運ぶ「駄獣」は、7-8千頭+民間人1-2千人。

○ローヌ渡河地点の各説:Bourg-Sant-Andeolブール・サン・タンディオル説
  ⇒De Beer(1969年),p122-3
  ⇒この地が渡河の可能性はx:ローヌ川を渡ったのは「海から歩いて4日の距離」。(P-p296)・・であり、この地点は距離が遠い。(@14km/日x4日≒56kmの距離⇔この地は海から直線で約96km)

○ローヌ渡河地点の各説:Loriol-sur-Dromeロリオル=シュル=ドローム説
  ⇒●Jウィッテカー(1794年)〜ソーヌ川〜〜大サンベルナール峠:(G-p135-138)
  ⇒この地が渡河の可能性はx:ローヌ川を渡ったのは「海から歩いて4日の距離」。(P-p296)・・であり、この地点は距離が遠い。(@14km/日x4日≒56kmの距離⇔この地は海から直線で約136km)



【ガリアの種族とその場所】
●「島」出発〜この地まで
 ・ハンニバルは「島」で王権をめぐる内戦を収拾し、兄ブランクスから謝礼として、軍の再装備(食料・武器を新しいものに・防寒着・靴提供)を受ける。

 ・さらに兄ブランクスは、安全にアルプスの麓まで行軍できるよう、ハンニバル軍の後部を護衛した。(G-p33-54)(P-p306=第3巻49)

 ・内戦で追放された弟からの襲撃の護衛も考慮していただろう。

●アロプロゲス連合の領土

アロプロゲス族のエリア(緑色+黄色=不確実)
 ・歴史家リヴィウスは「ハンニバルがトリスカティネの国で左に曲がり、ヴォコンセスの北の国境をたどった」と記述。

 ・ハンニバル軍も恐れていたガリアのアロプロゲス族Allobrogesから護るため)、アルプスの麓までの道案内もした。

 ⇒ドローム川に沿うことで、Allobroges領地に入らず、南側を行軍することになる。

 ・右図のアロプロゲス族の南(手前)で、東から流れ込むドローム川(Drome/Drona)に沿ってプレアルプス(アルプス山脈につながる中程度の高さの山地)に向かったであろう。

 ・ハンニバルが行軍したであろうルートは、後の「古代ローマの時代の街道<Valence/Valentiaヴァランス〜Vapincurn/Gapガップ〜Brianson/Brigantiumブリアンソン〜Torinoトリノ>」の道に沿っている。(SN-P.177-)



⇒ハンニバル軍の道案内したブランクスの使者も、この「アロプロゲス領に入らない」ルートで、当時でもかなり人の行き来の多かったと想定される「このトリノに向かう街道」を案内したのではなかろうか。
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●ガリアの種族とその場所
 ・当時の推定地図
Allobrogesアロプロゲス族【 イゼール川の北。現代のリヨンとジュネーブの間のガリア人】
Segalauni/Segovellaunesセガラウニ/セゴヴェローヌ族【ヴァランス周辺(アッロプロゲスの南、カヴァレスの北)のローヌ渓谷に位置するガリア人】
Tricastiniトリカスティーニ族【ローマ時代に、現在のサンポールトロワシャトーの近くにある現代のトリカスティン地域に住む小さなガリア族】
Cavariカヴァリ族【ローマ時代の現在の都市アヴィニョン、オレンジ、カヴァイヨン周辺(ボークリューズの西部)に住むガリア人】
Voconces/ラテン語 Vocontiiヴォコンティ族【プレアルプに定住したガリア人の連合体】
Tricorii/Tricoresトリコリイ族【南アルプスに住むナルボンヌゴール出身のケルト人-リグリア人。「3つの軍隊」の意味】

■参考資料:
本:Polybiusポリュビオス著 『ポリュビオス 歴史〈1〉』城江良和訳:京都大学学術出版会(P-page)
本:Gavin de Beerギャヴィン・デ・ビーア著 『ハンニバルの象 ALPS and ELEPHANTS』時任生子訳:博品社(G-page)
本:John Prevasジョン・プレヴァス著『ハンニバル アルプス越えの謎を解く HANNIBAL CROSSES THE ALPS』村上温夫訳:白水社(J-page)
本:Hans Baumannハンス・バウマン著『ハンニバルの象つかい』大塚勇三訳:岩波書房:(H-page)
https://penelope.uchicago.edu/Thayer/E/Roman/Texts/Polybius/3*.html【Polybius/歴史第3巻】
https://omnesviae.org/#【OmnesViae:Roman Routeplanner:Google-Mapsにポイティンガー図を展開】
本:新潮文庫:『ローマ人の物語「すべての道はローマに通ず」上:No.27』塩野七生:(SN-page)
本:The Green Guide:『French Alps』2020 Michelin:(M-page)



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