【d908n.jpg:トラヴェルセッテ峠、オルディ砦:峠まで25分、トンネルまで15分の地点・・見上げた写真を接続したため凹に歪んで見えるが】 |
【v921.jpg:砦の下の斜面でこの二人の山男に話を聞く】 【左map:Plande Reからのルート:左V21過ぎから●の砦付近まで北東斜面で雪】 【map2.gif:●砦付近(約2760m)から左下の峠へ。峠直下は急斜面】 |
【Louis XI】 |
【FriedrichIII】 |
【Galileo Galilei】 |
【DauphineとMARsat Saluces公爵領の境にトンネル。紫色はサヴォワ領】 |
<Mundbergさんからの峠情報>2003年夏にフランス側から峠に登られた方から、2007.7.28(私がトライした1月半後、イタリア側からも登頂した旨の便りを頂きました。その写真と情報によると、「すでに残雪は消えていた。この砦付近から峠までの区間は、やせ尾根、急勾配等で、かなり厳しい」とのことでした。【1:●が砦の位置、↓が峠の位置(想定)】 【5:峠の直下急勾配】 【t1:峠頂上】 【2:トンネルのイタリア側入口】 |
●Alpine Salamandraアルプス・サンショウウオ・サンショウウオ科:体長10-15cm、前・後足4本の指(日本の種は、前足4本、後足5本指)○http://www.herpetofauna.at/【英:Alpine salamander/仏:Salamandre noire/伊:Salamandra alpina】 ○http://tolweb.org/Salamandra ○http://fr.wikipedia.org/wiki/Salamandra ○http://www.comune.massello.to.it/ |
●ハンニバルと象が「トラヴェルセッテ峠」の下り(推定)を進軍した状況など−− ポリビオス(BC200-BC118)の記述による。「」は推定の地名 −−●前のポイント「Belvedere-du-viso2」← 【●ハンニバルの有力推定ルート】 →●次のポイント「Po川上流平地」 <ここまでの経緯> 約5カ月前、スペインを出たカルタゴ軍は、ようやくアルプスの最後の峠に到達する。 しかし地元部族の奇襲などで疲労し、さらに食糧は底をつき、また、雪・寒さで軍の士気も衰えていた。 前日、ハンニバルは全部隊の指揮者を集め、眼下のイタリアの谷を見せ、翌朝の進軍を指示した。 雪山での行軍を経験していない彼ら・・・山に本格的な雪が降り出した。 軍の規模は、歩兵2万9千、騎兵6千9百、象20頭。 <紀元前218年10月22日:アルプスの登り道から12日目。イタリアの平野まで残り3日> ○前夜からの雪はさらに激しくなった。風も吹き吹雪となった。 ○朝、寒さ・飢えなどで動けない兵士が多発する・・・彼らを置いて先に行く・・・凍死へ。 ○歩きだした兵士達は、寒さに耐えるためすべての衣類を身につけ、足元も革、布でくるむ。・・・しかし雪・氷は、その衣類を冷たい水で冷やし、足を麻痺させる。 ○隊は、吹雪の中を下りだした。・・・ゆっくりした行軍・・・吹雪でさらに冷える・体温下がる。 ○前方の偵察隊は道を見つけ、各所で氷・雪の層に足場を作る。 ○狭い危険な道が続く。足を踏み外し、滑り落ち、岩に打ち付けられるものがでる・・・怪我→凍死へ。 ○大量の荷を積んだ動物は、不安定な場所で、雪・氷に足を踏み抜く。動けなくなる・・・凍死へ。 ○地すべりで大きく山肌がえぐられ、大きな垂直の崖に行き当たる。 ○工兵たちは、少し上方に道を作る。・・・待つ兵士の体温はますます下がる。 ○しかしそこを通過するうちに、氷・雪とともに地すべりが起きた。通過中の多数の兵・荷役動物が滑落。・・・怪我・凍死へ。 ○夜間になり、移動が危険になり野営することになる。 ○兵の中に絶望感が出始める・・・・勝手な移動・・・凍死へ。 ○斜面・尾根で野営・・・かなりの軍は、フランス側の比較的平坦な地に戻る。 ○寒さ対策のため、フランス側の森林のある下まで木を集めに行き、運びあげ、薪火で暖をとる。 ○さらに雪は降り続き、吹雪も続く。・・・体温下がる・・凍死へ。 −−−− <紀元前218年10月23日:アルプスの登り道から13日目。イタリアの平野まで残り2日> ○朝、寒さ・飢えなどで動けない者が多発・・・凍死へ。 ○吹雪はまだ続く。 ○まだ暗い時間から、工兵は新たな道の建設を始める。 ○少しずつ軍は動き、下る。・・・ゆっくりした行軍・・・吹雪でさらに冷える。 ○途中に大きな岩がありそれ以上進めなくなった。巨大で動かず、ハンマー・つるはし・斧などによる程度では壊れなかった。・・●象や荷役のためのルート作成のためだろう ○絶望がさらに全軍に広がる・・・独自の行動・パニック・・・凍死へ ・・・大吹雪が続く・・・ハンニバル軍に大きな絶望感が広がる・・・ ●巨大な大岩をどうやって破壊し、道を作ったか・・・ ・峠のフランス側にかなりの兵を戻し、森林限界の付近から大量の森の木を切った。動物と兵士は次々とその薪を峠を越えて運んだ。さらに荷物の中から酸っぱいワインを大量に集めた。 ・大岩の横・上で薪を焚き、岩を十分に熱し、酸っぱいワインをそそぐ。大岩は砕け、亀裂をつるはし・斧などでさらに砕き、道を開いた。 −−−−− <紀元前218年10月24日:アルプスの登り道から14日目。イタリアの平野まで残り1日> ○朝、通過できなかった兵、動物の中に、凍死、寒さ・飢えなどで動けないもの多発・・・凍死 ○狭い幅の道を、歩兵隊、騎兵隊、輜重隊は下の平野に向かって下っていく ○工兵は、象、荷を移動するための幅広の道をさらに作る。 ○軍の先頭は、ポー川の平野部に到着し、キャンプを設営する。 −−−− <紀元前218年10月25日:アルプスの登り道から15日目。イタリアの平野に到着> ○工兵は、象・荷のために道を整備・建造。 ○歩兵は全員キャンプまで下る。 ○夜:ほとんどがポー川の平野部に到着し、キャンプする。> <10/26頃:イタリアの平野部> ○象もすべて、ポー川の平野部に到着。 ○兵、動物、荷の点検把握をする。1万2千のアフリカ兵、8千のスペイン兵、6千の騎兵、象17頭を確認する。 この峠の下りで、9千の歩兵、9百の騎兵、3頭の象を失った。 出発から5カ月で、1万8千の歩兵(3.8万→2万)、2千の騎兵(8千→6千)、20or22頭の象(37or39→17頭)を失った。 参考資料: この記載情報はポリビオス(BC200-118)の記述による。これをもとにルートを推定・解説している本は以下のものである。 ・Gavin de Beerギャヴィン・デ・ビーア 『ALPS and ELEPHANTSハンニバルの象』時任生子訳:博品社 ・John Prevasジョン・プレヴァス『HANNIBAL CROSSES THE ALPS ハンニバル アルプス越えの謎を解く』村上温夫訳:白水社 ・Hans Baumannハンス・バウマン『ハンニバルの象つかい』大塚勇三訳:岩波書房 |
< 関連サイト>○http://www.parks.it/【Parco della fascia fluviale del Po - tratto Cuneese】○http://www.parks.it/【Itineraries:Tour of the Lakes】 <イタリア・ワイン/チーズ>イタリア ワイン検索イタリア チーズ検索 |
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