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Sospel-B&B-Villa Amiel
【d783.jpg:ソスペルのB&B-Villa Amielのマスターたち】

Sospel ソスペル(1)

予約なし、飛び込みで、安くて、旅を楽しめる宿を、確実に確保する・・そんな方法があれば?!

フランス:プロヴァンス・アルプ-Cote d'Azur地方(06Alpes-Maritimes県)】[北村 峠一].(Kitamura)      


●日本と違い(?)日・月曜の宿は取りにくい・・



より大きな地図で 2007Tr-avel-R-oot-Po-int を表示
【モナコの北にソスペルがある】
 当初100kmほど手前のグラースかカンヌ付近の村で泊まろうかとも思ったのですが、無理をしてここモナコの北の山中にあるSospelソスペルまで走ってきたのです。どうしてかと言えば今日土曜日を1泊すると、次の日・月曜日からの連泊の宿が取りにくいからなのです。

 私の旅の宿は基本的に民宿レベル、家族経営の店、そして予約なしで現地で見つけます。旅の前、今までの約230泊・160軒ほどの経験から、取りにくい曜日などを分析してみたのです。日本の宿は金・土曜日に取りにくいと言いますが・・

(1)祝日、お祭りなどのある時は、取りにくい。
 有名な祭りに当たってしまったら仕方ないですね。こういう場合、祝日が判っていれば前夜から連泊し、お祭り当日なら少し離れた村に移動し探します。インフォメーションが休みで情報がないため、村の人たちなどに聞いたり頼み込むこともありました。

(2)日曜の午後4時頃までは、宿のカウンターが閉まっていることが多い。
 個人経営ですから、買い物などに出かけている場合も多く、少し遅くなって帰ってくることもあります。またこの日もインフォは休みなので、村の人などに他の宿を教えてもらうことも多かったのです。なんとホテルさえもオフシーズンには、日曜午後から慰安などで休むところもあります。

(3)月曜日は休業になるところが多く、玄関に休みの表示さえないこともある。
 日曜午後からの休みが続いている宿が多いのです。ただし月曜はインフォが開いていますから、早めに村に着き直接宿に電話してもらうか、前の日から連泊します。

 いずれのときも、最後は仕方なくちょっと高い「ホテル」に泊まるしかないのです。しかし最近の円安・ユーロ高の影響は大きく、さらに物価高も加わって、数年前2人で朝食つき1泊5千円ほどだったのが、最近では倍の1万円の予算でも足が出るほどです。1ヶ月の旅生活、家計を考え安宿確保の努力はかなり必要なのです。さらに経験から言えることは、家族経営の安宿に連泊したほうが、ファミリーとの交流など旅の楽しみも深まるのです。【●ホテル情報へ

 今日6月9日土曜日の1泊は簡単に取れても、次の日曜・月曜日の宿が問題なのです。そしてこの土・日曜日は、聖体節に関連した行列や花祭りのイベントがある可能性も強いので、やはり早目からの連泊にしたいのです。
「無理して飛ばし、峠めぐりの基地になりそうな田舎で、今日から連泊しよう」ということで300kmを頑張って走って来たと言うわけです。

Sospel Sospel 【d616.jpg:道路の両側までも広がっている大きなホテル「ロッジ・ド・フランス」。そのまん中・一部が「ホテル・ド・フランス」】 【マスターはヒッピー風の・・】

●1軒目:「ロッジ・ド・フランス」と「ホテル・ド・フランス」・・そして運良く? 耐震?


 この川に沿った、古そうな町に3時過ぎ到着。インフォメーションが見つからず、駐車スペースをやっと確保し歩いて宿探しです。事前調査の3軒中、高めのロッジ・ド・フランス(2つ星)はすぐ見つかりますが、113eur(1.9万円)の価格表。安い宿もこの付近のはずと、やっと捜したのはなんと直ぐ横の小さな建物、名前まで紛らわしい「ホテル・ド・フランス」。

 出てきたおじさんは、まるでヒッピー? 馬のしっぽのように髪を後ろにしばり、ちょっとニヤケた笑顔。そのくだけた調子のマスターが言うには、
「朝食つきで68eur(1.2万)の部屋しか空いていないんだ。残念ながら明日は満室、あさってはガラガラなんだけどね」と宿帳まで見せてくれるのです。

 事前調査(57eur-)より高いけれど、まず一泊だけ確保して、後の3泊はどこかで探そうとここに決めます。しかしその3階北側にある部屋を見て心配になりました。薄暗く床がミシミシ鳴るのは仕方ないとして、平衡感覚がおかしくなるような気がするのは、床や窓、そしてドアが微妙に水平でないのです。壁のヒビもあちこちにあって、
「これで小さな地震でもあったら、あっという間?」この国の人は皆、平然としているのですが。

Sospel
【v272.jpg:北の小さな窓からはさびれた教会とホスピスが・・景色も悪い】
 さらに小さく圧迫感のある窓から見えるのは、さびれた教会の塔と、ホピタル(老人医療病院)。土曜日だからなのでしょうか、車椅子のおじいさんや、松葉杖のおばあさんを連れて帰るといった情景などが何組も見えるのは、「景色が悪い」と言うのでしょうか。

 欠点は次々と見つかるもので、シャワールームの電灯は点いたり消えたり、タイルもヒビだらけ。蛇口からは湯も細くしか出ず、ドアもしっかり閉まりません。
「こんなところで命を落とすのはたまらない。明日はどこかに移ろう・・ 隣のホテルも地震になったら一緒だろうなー」

Sospel
【v984:空き室あり】
 早めに町に買い物に出て、当初は食材を買って部屋食のつもりだったのですが、あの暗さに嫌気をさして川に面したスナックバーでビール。ホットドック、サラダの軽い夕食。気分晴らしにアイスも。

 その後、事前リストの3軒目をやっと見つけますが休みらしく、あきらめて町を散策していると、「Gites de Franceジット・ド・フランス」(B&B)を見つけました。これはフランスの民宿加盟店で、朝食つきで比較的安い宿も多いのです。 ブザーで出てきたのは、今度は「白いあごひげ」、こちらのほうが「馬のしっぽ」よりずっと品が良い。
「まあ、部屋を見てください」と言われた2階の2部屋続きの部屋はすばらしく、20畳ほどもある大きなテラスまで付いて8eur(1300円)の差、構造もかなりしっかりしていそう。でも1万3千円近くなので、もう1泊はもっと山奥の安宿にすることにし、2泊を頼みます。

Sospel
【d632.jpg:2軒目の宿付近から、最初の宿方向を見る:距離は約200m】

Sospel
【d799.jpg:Villa Amiel(B&B)のゆったりした敷地】
−−−

●2軒目の宿:快適・・昼からワインが入って・・


 ヒヤヒヤした1夜がなんとか明け、朝食後早速宿替えします。今日は当初、モナコやイタリア・サンレモ付近の低い峠へ行くつもりだったのですが、この広い部屋と陽の当たるテラスの椅子に座ったとたん、動く気がなくなってしまいました。それに期待した祭りもなく、かわりに選挙の投票日で町も静か。

 旅のメモや資料整理、携帯メールなどを送りながら、いつの間にか非常用にと買っておいたワイン(2.8eur:450円)を開け、すっかりだるくなって昼寝になります。陽が少し傾いた頃、旧市街の散策にでかけ、また昨日のスナックバーでビール。部屋に帰ってまたも寝る・・こんなだらだらの一日が過ぎていきます。

 やっぱり長旅には、良い部屋とアルコール、そしてゆったりした時間が必要なんですね。今までがあまりに忙し過ぎたかもしれません。

 翌月曜日の朝食時、バイクで峠めぐりしているというドイツ人兄弟と同席し、峠の話で盛り上がります。どうやらこの先、イズラン峠(2770m)を回って帰ろうとしているのですが、「1mもの積雪で閉鎖されている」とバイク仲間から聞いたとのことでした。日本で確認したときは開通していたので、本当かな? と宿のマスターに頼んでインターネットを借り、私のサイトからのリンクで調べますが、最近大雪が降ったようで、この時期にしては珍らしく閉鎖になっていました。

Sospel
【d781.jpg:バイクで峠めぐりしているドイツ人兄弟と、宿のマスターMr Patrick Le Coustumerさん】
 この時、僕たちが数日後に行こうとしている、トラベルセッテ峠(2950m)の季節外れの残雪を推測できればよかったのですが、そのドイツ人や宿のマスターに、自分のホームページを宣伝できて有頂天になっていたのでしょう。4日後、新雪の深い雪渓に足を取られ、峠へのトレッキングを断念した時、やっと思い出したのです。

 ドイツ客が出発後、珍しくのんびりと宿のマスターと雑談です。彼の出身はイギリス、旅三昧の20年ほど前、もうひとりの共同経営者のフランス人と一緒にこの古い館を購入し、民宿(B&B・Chambre d'Hotelシャンブル・ドット)を始めたのだそうです。ここはモンテカルロ・ラリーのコース上でもあり、通年峠好きの観光客もいて、日本人も時々来るよと京都(?)からの絵葉書を見せてくれました。

 10時過ぎ、モナコ方面の低い峠にドライブ。早めに宿に戻り、またあの広場で夕食、宿のテラスで夕暮れ時を楽しんだのです。

Sospelソスペルの宿紹介  ●フランスで利用した宿紹介

●Villa Amiel (B&B 3☆)

【マスター2人と愛犬】
Gites-De-France ・2007年6月10-11日、2泊。
・モナコ北部の峠・踏破の基地として
・Mentonまで約20km、移動に便利。
・価格は左記の宿に比し若干高いが、かなり広い間取り・部屋・テラスで絶対お得。
・ツインルーム(朝食付き)76 eur(約12.6千円)/2人・泊
・駐車場は敷地、門塀内
・Mr Patrick Le Coustumer & Mr Mark Moxom氏が経営
Villa Amiel:Chambre d'Hotel

・住所など:Avene des 0Artyrs dela Resistance. 06380 Sospel France
・Tel:+33-493-041269。
・E-Mail:info@hoteldefrance-sospel.com
地図
私のお勧め度:4.5

●Hotel de France - Sospel (2☆)
(2☆とあるけれど、あの部屋は☆?!)
sospel2
【マスターたち:HPから】
・2007年6月9日、1泊。
・モナコ北部の峠・踏破の基地として
・Mentonまで約20km、移動に便利。
・価格は安いが、かなり設備古い。
・ツインルーム(朝食付き)68 eur(約11.2千円)/2人・泊
・駐車場は建物裏のHopitalとの間にある共同駐車場、なかなか空かない
・Tine & Chris & Marc & Frank氏が経営
Hotel de France - Sospel

・住所など:9,Boulevard de Verdun. 06380 Sospel France
・Tel:+33-493-040001。
・E-Mail:info@hoteldefrance-sospel.com
私のお勧め度:1.5


<関連サイト>

 ○http://www.sospel-tourisme.com/【Sospelのガイド】
 ○http://www.villaamiel.com/【Villa Amiel:Chambre d'Hotel(B&B)】
 ○http://www.villaamiel.com/【Villa AmielのマスタMark-Moxom氏のソスペル歴史案内】
 ○http://www.hoteldefrance-sospel.com/【Hotel de France】
 ○http://www.sospel06.com/【Tout sur Sospel】
 ○http://www.nosvoyages.fr/【SOSPELのビューポイント】
 ☆WRC観戦旅行:チュリニ峠〜マントン【ソスペルからチュリニ峠へ】

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