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Sella-Ciampigottoセッラ・チャンピゴット峠

Forcell-Lavardetフォルセル・ラヴァルデート峠(1542m) 【●峠のDBへ】,
Sella-di-Razzoセッラ・ディ・ラッゾ峠(1760m) 【●峠のDBへ】,
Sella-Ciampigottoセッラ・チャンピゴット峠(1790m) 【●峠のDBへ

 フリウリ州とヴェネト州境の山々の眺めのよさは指折りです。でも、針のように険しい峰、もろい砂岩・・・あまりに過酷で、人が住むにも、牧畜するにも向いていないのかもしれません。
[北村 峠一].(eu-alps)      


 崩れやすい岩山が見え、傾いた教会や、比較的新しい家ですら地震の被害で修理したのでは?などと暗い気持でペザリーナ渓谷を上流に。
 右手、木々の間からフリウリ州とヴェネト州境の山が時々見えます。まるで恐竜の背中のとげのような稜線や斜面は、山羊やマーモットも住めないだろうと思われるようなもろそうな岩の連続です。

Forcell-Lavardet  Forcell-Lavardet
【11/16.jpg:雲の合間から見る山の頂上は、まるでのこぎりの歯のようにするどく】

 「Lavardetラヴァルデート峠は開通している」との道路表示があります。このルートで間違いはなさそうです。さらにT字路の標識・・・右に行くとS.Stefano(Santo-Stefano-di-Cadore)サント・ステファーノ・ディ・カドーレに、左はR619がCasera/Razzoに。

 が、道路の真中に大きなコンクリートブロックが置かれ、交通規制です。通行止めなのか、キャンピングカーなどの大型車だけの規制なのか・・・回りに表示はありません、さてどうなることか。まさかここまで来て「戻れ」はないはずだよね・・・と心配になりながら、狭いブロックの間をすり抜けます。そしてその先の道路標示は「左にCasera/Razzo、Laggio」の表示。右にはもう行き止まりのようです。

 地図を再度見ます。「Forcell-Lavardetフォルセル・ラヴァルデート峠(1542m)」はこの付近のはずです。 【●峠のDBへ

Forcell-Lavardet
【18.jpg:Forcell-Lavardetフォルセル・ラヴァルデート峠(1542m)は開通しているとの表示は出てきたが・・・交差点の表示、コンクリートブロックで道路規制され、左折の表示。この付近に峠があるはずなのだが】


フリウリ州・ヴェネト州境の峠map
【フリウリ州・ヴェネト州境の峠map:
 Forcell-Lavardetフォルセル・ラヴァルデート峠(1542m)。
 Sella-di-Razzoセッラ・ディ・ラッゾ峠(1760m)。
 Sella-Ciampigottoセッラ・チャンピゴット峠(1790m)】


<道路標識のサイト>

「ブリジストン・世界の道しるべ」(LINK)
 【→ヨーロッパ 様々な標識
「kictecキクテック」(LINK)
 【→道路標示何でもコーナー/世界の国々の道路標識:
  オーストリアの例



−−−−
 この先大丈夫なのだろうかと、ちょっと心配しながら走る道は比較的なだらか。整備されたばかりの道のようです。さらに「Sella-Ciampigottoセッラ・チャンピゴット峠は開通」の表示。え!Razzoラッゾ峠(1760m)に向かっているはずなのですが、どうなってしまったのでしょう?

 三角の道路標識(警戒標識)に見慣れない「I」のような表示、何を表しているのでしょう。下に「caduta sassi」と読める文字。「落石注意?」にしてはおかしなマーク。「左右に曲がるな!谷に落ちるぞ!」とでも言っているのでしょうか?

Sella-di-Razzo
【0d3.jpg:Sella-di-Razzoセッラ・ラッゾ峠(1760m)も開通しているとのカンバンがあり、最近整備したらしい道を進む】

 やはり「落石注意」の表示のようです。細かな石が斜面から道路にはみ出し、ちょっとひどい雨が降ると、この石ころ、大量に道路に転がってきそうです。そして冬の積雪の後はひどい状態に・・・これはシーズンオフに通過しないほうが良さそうな峠道です。

Sella-di-Razzo
【109.jpg:南に方向を変え、もろそうな石の斜面の道を。正面もまた険しそうな嶺が並ぶ、M.Bivera(2473m)方向】

 左に曲がるとSauris(湖があり、その先Passo di Puraプーラ峠がある)。直進はLaggioラッジオ/Auronzo-Talアウロンツォ渓谷。地形的にのぼり気味なので、直進でいいはずなのですが、Razzoの峠が見つからなかったら、戻って探すことにしましょう。この正面の山のデコボコ、その手前のポッコリと盛り上がった小山、なかなか面白い地形ですね。この一帯、高原状態の放牧地のように見えるのですが、牛も、ヒツジも、人も、車すら見ません。6月なかば、もう放牧していてもいいはずなのに。

Sella-di-Razzo Sella-di-Razzo
【120.jpg:左に曲がるとSaerisの湖、Passo di Puraプーラ峠の方向】 【121.jpg:高原のような地形にポコンと小山があって】

Sella-di-Razzo
【144.jpg:あの小屋の右の標識が峠です】

 Sella-di-Razzoセッラ・ディ・ラッゾ峠(1760m)に到着です。【●峠のDBへ

 地図では、Sauris湖方面に曲がってすぐのように読めたのですが、やはり地形的に高いこちらのほうに来たことが正解だったようです。これは避難小屋なのでしょうか、真夏にはお茶や軽食の店があってもよさそうな気がするのですが・・・周りは相変わらず人も牛も山羊もマーモットも・・・熊も・・・なーんにもいない高原です。

Sella-di-Razzo Sella-di-Razzo
【152.jpg:Sella-di-Razzoセッラ・ディ・ラッゾ峠(1760m)】 【183.jpg:峠の避難小屋だろう】

Sella-di-Razzo
【180.jpg:峠の小屋から南・西の方向の山】

 北西の方向の見事な山はM.Brentoni(2548m)、その右の怖そうな岩肌の山がM.Terza grande山(2585m)。さっき登りながら見えた山なのでしょう。「Sella-di-Razzoセッラ・ディ・ラッゾ」の意味を調べると、「ロケット峠」とか「打ち上げ花火峠」。この回りの針状の山を見てそう命名したのでしょう。

Sella-di-Razzo
【156.jpg:峠から西・北の方向の山M.Brentoni(2548m)と、北のM.Terza grande山(2585m)】

Sella-di-Razzo
【195.jpg:西の谷方面を望む】

 逆光、日が西にあって進行方向の山も暗く見えます。次の峠も西に。道路に沿って針金があるので、やはりここは牧場、まだ放牧は始まっていないようです。この見事な台地、たくさんの牛を養える牧草がそこにあるのに・・・素人目にはそう思うのですが、それをしないのは、気象や経営面など色々なことがあるのでしょう。

Sella-Ciampigotto
【a2.jpg:次の峠に向かう。素晴らしい眺めが続く】

Sella-Ciampigotto
【c1.jpg:大草原で景色は満天なのだが、人っ子一人見えない。放牧の牛やヒツジなどもぜんぜん】


 この台地を西へ、そしてそろそろ下りかけだすころ、この周辺で一番高い峠、Sella-Ciampigottoセッラ・チャンピゴット峠(1790m)に到着です。
 【●峠のDBへ

 Ciampigottoチャンピゴット・・・チャンピオン?競技優勝者?戦士?それとも、きのこのシャンピニオンからきている名前でしょうか?

Sella-Ciampigotto Sella-Ciampigotto
【c9.jpg:やっと小屋が見えてきて】 【d1.jpg:Sella-Ciampigottoセッラ・チャンピゴット峠(1790m)の峠に到着】

 午後4時を過ぎています、いそいで下らないと宿を見つけるのに苦労しそうです。この先のVigo-de-Cadoreヴィーゴ・ディ・カドーレの村は、松味先生の写真集にあった村、壁画があるはずです。

 急な下りのジグザグの坂、もろそうな小石が一杯の峠道を下ります。「雨が少しでも降ったら、ここを通過するのは止めたほうがいいかもしれない」そんな弱気になるところです。どうしてかって?この10kmほどの峠道を下る間、一台の車とも出会わないんですから。・・・なにか異様な雰囲気を感じる峠道・・・

<ヴィーゴ・ディ・カドーレの村はまだかなー・・・>
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