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Vigo-di-Cadore

Vigo-di-Cadoreヴィーゴ・ディ・カドーレ(1)
 今日は休み?のホテルになんとか宿を確保します。

 山に囲まれ、花を愛でるおばあさんと、やさしい奥さんのおいしいディナーです。こんなところにだまし絵の壁画が。
[北村 峠一].(eu-alps)      


 一台の車とも出会わない峠の下り、相変わらず崩れやすい石の崖の続く道。峠を下りきった頃、やっと1台のバイクが、今からこの峠道を登っていくのを見ます。もう4時半過ぎ、この先しばらく人家はないですよ、遭難しなければいいが。・・・雨が降っていたら、ちょっと怖いかもしれませんが、この快晴、寝袋積んでどこででも野宿できるバイクの若者に、そんな心配は無用でしょう。
vigo-di-cadore-map 【カドーレ付近のMap:
右のChampigotto峠から下ってくると、まずLaggio-di-Cadoreを経てVigo-di-Cadoreに】
Vigo-di-Cadore 【575.jpg:Hotrl-Italiaのマダム2代。影に注目】

 人家が現われます、Laggio-di-Cadoreラッジョ・ディ・カドーレ村です。宿を見つけようと、車をゆっくり走らせ右・左を見ます。古そうな建物が続きますが、宿らしいカンバンや旗は見つかりません。一方通行になり、村の裏道?を走っているのか・・・もう村は終わりです。

 続いてVigo-di-Cadoreヴィーゴ・ディ・カドーレ村に入ってすぐ、「HOTEL」という文字を見つけ、矢印の方向に車を進めながら回りをキョロキョロ。で、HOTELを見つけました。車を停め、宿の玄関を空けようとしますが、ドアに鍵がかかっています。休み?のようです。さてどうしようかと考えていると、建物の脇からおばあさんが、庭仕事をしていた風な格好で出てきます。
「泊まれますか?」・・・「xx○○△△・・・」おばあさんのイタリア語はまるでわかりません。

 おばあさんのジェスチャーと単語を判断すると「ちょっと待って・・・マスターに電話して聞いてみるから」・・・
玄関の鍵を開け、電話・・・しばらく待って外から帰ってきたのは宿の女将(マスター)。やはりイタリア語ばかり、そしてちぐはぐな会話があり、おばあさんとマスターが料理は何が出来るか相談・・・「スパゲティだがいいか?」・・・どうやら、本来なら休みの日、ディナーを付けるならスパゲティが可能のようです。2人でディナー付けて82Eur(≒11k\)。
「それでお願いします」・・・宿・夕食が確保できました。

 雰囲気的に、親子二代です。料理をおばあさんが、奥さんが宿の切り盛りを。翌朝、ちょっと横顔が見えたのがご主人で、サラリーマン風でしたから、この二人でHOTELを経営しているように見えました。

Vigo-di-Cadore
【164.jpg:Hotel-Italia(3つ☆)と、北方面の山】

Vigo-di-Cadore Vigo-di-Cadore
【154.jpg:北の山の途中に礼拝所がある】 【137.jpg:北東方面の山。多分峠から見えたM.Brentoni(2548m)】


 5時に宿が決まり、風呂上りベランダから見下ろした庭の花が余りにきれいなので、早めに庭に降ります。ゼラニュームを一杯に飾った荷車、芝の周りに作っているバラ、お客さんのために年中手入れを怠らないのです。

 この庭から見る周囲は、やはりドロマイトの岩山です。さっき奥さんがくるまでの間、おばあさんがあの北の山の斜面を指差して「教会」らしい単語を言っていました。どうもあの急な斜面の途中にある礼拝所のような建物、この村にとって重要な教会のようです。帰国後、Webなどで調べましたが、この村に7つある教会の一つ、1559年に完成したSan Martino教区教会かもしれません。それにしても100mほどの崖をどうやって登っていくのでしょう。

Vigo-di-Cadore
【199.jpg:ホテルの庭から南を見る】

Vigo-di-Cadore Vigo-di-Cadore
【177/104.jpg:南の山:M.Montanello(2240m)などのドロミテの見事な岩山】

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【128.jpg:西側。一番北がトレチメの山方面だという】
Vigo-di-Cadore
【121.jpg:トレチメ・ディ・ラヴァレードは、多分この低い位置の山では?】

Vigo-di-Cadore
【1a0.jpg:夕食のメニュー:ハム2種、チーズ、ロケットとレタスのサラダ、ポテト、ニンジン、トマト。これにスパゲティ料理・・・+ビールが・・(計20Eur≒2600\)】


 やはりさっき「トレチメ・デ・ラヴァレードの山はどこか」と聞いたら、北のあそこの山の間を指差していました。逆光ではっきりしませんが、明日天気がよければ前回(1997年)、濃霧でまるで見晴らしが利かなかったあの3つの巨岩を見たいものです。

 ディナータイムの7時、テーブルに次々と料理が並びます。ポークハム、スモーク生ハム、チーズ、ロケットとレタスのサラダ、トマト、ゆでたポテト、千切りのニンジン。これにスパゲティ料理・・・ビールがさらに食欲を高めてくれます。

 多分15室ぐらいはあるホテルです、レストランも十分な広さ。そんな場所の窓際に僕たちだけの食事です。シーズンにはたくさんの観光客がこの村付近にもあふれるのでしょうか?

 ドロミテでは夏のシーズン、宿が取れにくいとあちこちの掲示板などで見ます。ここはコルチナ・ダンペッツオから40kmほどの場所。観光客もほとんど見ない村なので、皆さんの旅で宿が見つからない場合は、ここなどどうでしょうか?

Vigo-di-Cadore
【1b8.jpg:今晩泊まるのは僕たちだけ・・・実に静かなレストラン】

 1時間ほどの夕食後、8時ですがまだ外は明るいのです。村を散策しようと思います。さてあの松味さんの写真の壁絵はどこでしょう。奥さんにこの窓の回りの絵を指差して、こんな建物はどこにあるのか?教会は?と聞きました。西のほうに行けばそこはあるとのこと。

「壁絵を見たいなら、10kmほど南のPieve-di-Cadoreピエーヴェ・ディ・カドーレや、その先のCibianaチビアーナが有名だよ」とも教えてくれました。松味先生の写真集にもその村はたくさん出ていましたが、有名なんですね。

 この宿の壁のきれいなフレスコ画、よく見ると「だまし絵」になっています。「Hotel Italia」の文字に日が当たり、影ができています・・・が・・・この影は絵なのです。「H」の下はなぜか壁の色がなく、「i」が支柱もないのに浮き上がっています。まだ信じられないあなた・・・翌朝撮った、女将2人の写真(575.jpg)、人の足元の影が左に向いているのに、文字の影は右に・・・実にうまく出来ていますね。

Vigo-di-Cadore
【185.jpg:「Hotel-Italia」の文字に影ができています。・・・が、よく見るとだまし絵なんです。翌朝撮影(575.jpg)の人間の影と、絵文字の影が逆なのを確認してください】

<Vigo di Cadore の Hotel>
http://www.ciaociaoitaly.com/vigo.cadore.htm【3☆、2☆、1☆のホテルがそれぞれ2つずつある】

<Hotel ITALIAのこと>
・住所:via IV novembre,39/C 32040 VIGO DI CADORE(BL)
・tel: +39-0435-77634/fax:0435-77764
・価格:B&B=31eur*2人、夕食=10eur*2、ビール=3eur*2・・・88eur(≒12.3k\)
・【●ドロミテ・エリアで利用した宿紹介
Vigo-di-Cadore Vigo-di-Cadore
【180/184.jpg:窓、ドアの周囲に飾りのペイント・・・フレスコ画がある】

<国宝といわれる、その教会の壁画を見に、そして村の中を散策します・・・>
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