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Gasthof Ellmauerのマスターとマダム
【r953b.jpg:Ellmauエルマウの「Gasthof Ellmauer」ガストホフのマスターと美人マダム】

Ellmau em Wilder Kaiser
エルマウ(ヴィルダー・カイザー):その1

やっぱり 美人マダムが宿の決め手? ・・

オーストリア:チロル州】[北村 峠一].(Kitamura)      


●なぜオーストリア・エルマウに3泊も?・・


 今回の峠旅の最初の目標地は、イタリアのドロミテ南部からなのですが、ミュンヘン空港から400kmほども離れていて、夜間フライト直後のドライブは後に疲れが残るのです。そこで中間点で2-3泊し、山歩きなどで時差調整や、身体を現地に合わせようという作戦です。

 その候補地をいくつか考えたのですが、オーストリア・エルマウ付近を16年前に走ったときの、ヴィルダー・カイザーの岩山の素晴らしさが目に焼きついています。それに1ヵ月後にセルデンで合流するポーランドの友人が、会う2週間前にこの付近で宿をとるはずなので、話題づくりにも良さそうと思ったからなのです。

 どんよりとした雲の切れ目からミュンヘンの空港に到着し、いつものように水と昼のパンなどを買って、予約してあるレンタカー会社へ。10時半頃ドイツのハイウエイに出たのですが、まったく加速ののろい車です。

 無理もありません、ビュンビュン抜かしていくベンツ、BMW、ポルシェに対し、借りた車「Opel MERIVA オペル・メリバ」君はコンパクト・ミニバン、1400ccしかないのに1,330Kgと重いのです。でも30日で900eur(約15万円)のレンタカー代は、1日あたり5千円と経済的。「ギヤ操作の腕のみせどころ」と、1ヵ月の相棒ににムチを入れます。

 時折通過する雨に、ワイパーとウィンカーを逆に動かしたりしながら、徐々に1年ぶりのヨーロッパでの運転の感を取り戻します。ザルツブルク方面からインスブルック方面に分岐し、間もなくKufsteinクーフステインでオーストリア国境、そして渓谷を入りエルマウの町に到着です。


【Ellmauエルマウ付近の地図:viamichelin】
●Goole-Mapで見る

●昼間から・・喫茶店の妖艶なマダムがにじり寄ってきて・・


 町の中心広場はやはり工事中です。スキーシーズンが3月で終わり、4−5月は宿の人たちの休日、そして7月半ばからの夏の行楽シーズンに向けて、この6月は道路の補修やホテルのリフォームの時期なのです。

 眺めの良さそうな高台まで走ってみますが、期待していたヴィルダー・カイザーの山には、雲がかかり全体像は見えません。でもなかなか良さそうなところなので宿を紹介してもらうためインフォメーションに行きますが、3時半までの 長ーい昼休みに入ったところです。

 2時間ほどの待ち時間、すぐ近くの喫茶レストランに入って軽いお昼にしようとコーヒー、サンドイッチを頼んだのです。ところが・・追加注文したアップルパイと同時にちょっと怪しい感じの女性・・30歳代、ちょっと痩せぎすで、腕に入れ墨(多分ペイントやシール?)をした妖艶な、この店のマダムが、私ににじり寄ってきたのです。

 スキーリゾートのこの町、マダムは当然英語で話してきます。
「日本のカルチャーに興味がある・・」。

 日本びいきのこのマダムの関心ごとは、日本の食べ物、宗教、生活など広い分野。どうやら地元で学習会をやっているようなことも話してくれるのです。でもこの町には寿司屋はなく、中国人がやっているレストランで日本食を食べ・・彼女は寿司は嫌い、野菜中心・・

 豆腐は「トーフ」と発音し、びっくりしたことにこんな片田舎のスーパーでも売っているとのことでした。メタボ対策か、日本食が人気だとは聞いていたのですが、この痩せたマダムまで菜食家とは。そして話の中で「ソイミルク・・フレッシュミルク・・」と言っていたものは、チロルなので当然フレッシュな牛乳をイメージしていたのですが、豆乳のことで毎日飲んでいるとのことでした。

 話に熱中しあっという間にインフォメーションが開く時間になったのですが、こんな風に積極的なマダムが横に座って来たレストランは初めてで、ちょっとあっけにとられました。残念ながら、記念の写真を撮ることも忘れてしまいましたが。

ヨーロッパアルプスのハイキング地図
【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
  【国別地図】  【日本語ガイド本】

●宿の決め手は、美人マダム・・


 観光を売り物にしているこの町のインフォメーションはすごく親切で、ガストホフ(レストラン付きの旅館)をいくつか紹介してもらいます。

 まず最初の宿は、ちょっと郊外で眺めのよさそうなところ。価格も2番目に安い宿(66eur≒1.1万円/1泊朝夕食2人分)なので期待してドアを開けようとしたのですが、「本日休業」の紙が貼ってあります。やはりまだオフシーズン、天候が良くないとお客も来ないのでしょう。

 次は町のまん中、価格は1番安い(54eur約9千円/1泊朝夕食2人分)のですが、目の前の道路が工事中でうるさい。それにとかくこういうところは駐車場が別料金のことが多いので、それほどお徳ではなさそうだと敬遠します。

 3軒目は少し戻った道路脇の宿「Gasthof Ellmauer」(72eur約1.2万円/1泊朝夕食2人分)。すでに客の車も数台停まっていて、山の眺めも良さそうなのでここで交渉することにしました。出てきた美人マダムは判りやすい英語を話し、部屋を見せてもらいますが、「バスタブがあって、山が部屋から見える」という最高の条件の部屋に3室目でたどり着き3泊を決めました。ゆったりした部屋で荷を開き、ほぼ2日ぶりの髭剃りと、シャワーではなくバスタブの風呂に浸かって、疲れを取ったのです。

Ellmau
【g037.jpg:宿エルマウワーと雲ってはっきりしないヴィルダー・カイザー。右がTreffauer(2304m)で、左にScheffauer(2111m)などが続く】

Ellmau
【g154.jpg:Gasthof Ellmauerhofの部屋は居心地が良い。十分な広さと眺め。左手入口の脇にバストイレがある】

ヨーロッパアルプスのハイキング地図
【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
  【国別地図】  【日本語ガイド本】

●天候不順でも・・村の農道を散策するのは楽しいものです・・


 滞在中、天候はあまり良くありませんでした。でも近隣の湖をハイキングし、古い街並みへのドライブなどで身体をここヨーロッパに合わせていきました。

 ベースの基地になる宿の夕食後、日が落ちてもいつまでも明るい村の農道を・・霧雨や雨が時々降ので雨具を手に持って・・散策です。
 チロル民家の屋根にある、風見鶏。鶏がいて、小さな鐘のようなものがある屋根を、6本ほどのカーブの木で支え、古い農家の家々の屋根の頂上に飾られているのは、どういう意味を表しているのでしょうか。雪の降りしきる真冬、旅人に人家のありかを音で教えるようなことも考えられますね。

Ellmau Ellmau
【g017.jpg:チロルの民家】  【g020a.jpg:チロルの民家の屋根にある、風見鶏】

 この古そうな3つほどの民家が、国道からちょっと離れた旧道の両脇に建っていて、ちょっとしたベンチもそこにあります。その一つの建物の壁に、馬車と行き倒れの人のような説明書き。1898年11月の日付も書かれています。
 110年前の初冬に、この路上であった出来事なのでしょう。日本の散歩道にも、こんなちょっとした歴史的な出来事を書いた標識があると散歩も楽しくなるでしょうね。

Ellmau
【g087.jpg:古い民家のたたずまい】

Ellmau
【g091.jpg:古い家と、そこにまつわる歴史が文字・絵で説明されている】

 日本ではあまり見ないフクロナデシコやトラノオ。そして10cm位もある黒や茶のナメクジ・・
「アルプスの花写真図鑑」以外にも、「アルプスの旅で出会った動物たち」なんていうページ作ると面白いかもしれませんね。今までの旅では、人懐っこいマーモットや、真っ黒なサンショウウオなど、あまり見かけない動物たちにも出会いましたから。

Ellmau Ellmau Ellmau
【g092.jpg:Silene vulgarisシレネ・ブルガリス(ナデシコ科)(フクロナデシコ/シラタマソウ)】  【g036.jpg:Polygonumポリゴヌム・ビストルタ(タデ科)(トラノオ)  【g093.jpg:Limaceナメクジ科:Slug/Lumaca:10cm近くもある大物】

<関連するサイト>

<近隣のサイト>
https://www.ellmau-tirol.at/【Ellmauの観光ガイド】
https://www.wilderkaiser.info/【Wilderkaiserの観光ガイド】
https://www.kufstein.at/【Kufsteinの観光ガイド】
https://www.wilderkaiser.info/【Wilderkaiserの観光ガイド】

<関連書籍・地図>

ヨーロッパアルプスのハイキング地図、ガイド洋書  山渓など:日本語編

<関連HOTELなど>

【Hotel-Club:オーストリアのホテル】  hotel 海外ホテル予約

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