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lodrino
【d55.jpg:Lodrinoロッドリーノ峠(約800m)と、北の山M.Palo(1462m)】

Val Sabbia - Val Trompia サッビア渓谷からトロンピア渓谷へ:

谷を二つも隔てると、道を聞いても村名も知らず、行ったことも無いという人ばかり。
山奥、行き止まりのへき地なのか?

ロンバルディア州ブレシア県】   [北村 峠一].(Kitamura)      


 昨日、Saloサローの町の本屋に立ち寄り、ロンバルディア州の地図を探します。この先のCollioコッリオの北、Manivaマニヴァ峠とその先の峠道に関する道路情報が、手元の地図では不確実だったのです。自動車道路はあるのか(?) ミシュランのサイトには書いてあるのですが、やはり地図会社のデータに較べて信頼性は落ちるのです。

「コッリオあたりの自動車地図はありますか」の質問に、暇そうにしていた店主らしい40歳後半のおじさんは、
SaloからCollio 【右下ガルダ湖のSaloサロー 〜 Val Sabbia 〜 Val Trompia 〜 Bovegnoへの山越え】
「Collio? どんなスペル?」
 コッリオやマニヴァ峠方面には、行ったこともないし、観光として有名な場所でもないようでした。

 結局『Touring社の地図、Lombardiaロンバルディア州:20万分の1』を選んだのです。値段を聞くと7Eur(≒900\)と安いので、「日本で買ったら3000円はする。イタリアでは<安い>と言おうとして<Cheap:安っぽい>と言ってしまい、一瞬おじさんが気分を悪くしたように見えたので、あわてて<Low-Price>と言い直しました。

 宿の支払い時、やはり「コッリオ」への道を聞いたのですが、「数分で着くよ」と。宿のおばさんも、どうも勘違いしています。渓谷を2つ越えていく先なので、知らなくても不思議はないのかもしれません。

 途中、Vobarnoヴォバルノ付近(海抜246m)で、多分この道で良いはずだが万が一、と道傍の家の人に道を聞きます。

vobarno
【d52.jpg:Vobarnoで道を聞く。主要道路を大回りして・・と薦められる】

 庭にいたその奥さん、地図を見せたのですが、東洋人が英語で話しかけてきたので、もうパニック。最近でこそありませんが、日本人が外人に道を聞かれたときの反応です。 何も聞こえなくなってしまうのです・・・通りがかったバイクの人を呼びとめ・・・ その人も
「Bresciaブレシア経由で行くべきだ、この山道は分かりにくいよ」
「でもこの山道を抜けるのが、私の趣味なので」 と言ったら、あきれた顔をして
「この道をどこまでも西へ」 と。

 案の定、Sabbioサッビオ付近で道を間違え、Lumezzane方向ではない道に入り・・・   再度道を聞いて、北西へ・・・

 サッビア渓谷を登りきったCastoカスト村(海抜428m)の分岐点で、地図を確認しますが、このルートで正しいようです。第一次大戦の記念碑はどこの村に行っても建っていますが、第二次大戦の碑はなぜないのでしょう。

casto
【d54.jpg:Castoカスト村の分岐点:第一次大戦の碑】

 しばらく山道を行くと看板も標識もないのですが、私に言わせると「峠」です。「Lodrinoロッドリーノ峠」と名づけましょう。【●峠DBへ

 今来たVal Sabbiaサッビア渓谷の水はChises川として下り、この先のVal Trompiaトロンピア渓谷の水はMella川として両方の川ともOglio川に合流後、Poポー川経由で地中海に向かう、その分水地点です。 Lodrinoロッドリーノ村(海抜716m)が眼下に見えますから、ここは約750mほどの高さです。

 バスが何台も待機していて、下のBrozzoを通り県庁のあるBresciaブレシアへ行くのでしょう。車を停めたすぐ横のアパートから、若い娘がバスに乗り込みました。この山と斜面に点在する家々、谷を隔てた風景を一望できる部屋の家賃も、サローと同じように結構高そうに思えます。

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【146.jpg:サッビア渓谷とトロンピア渓谷の分水付近。バスが難題も待機している。下のBrozzo経由でBresciaへ行くのだろう】

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【122.jpg:Lodrinoロッドリーノ村とM.Palo(1462m)の眺め】

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【d57.jpg:斜面に立つLodrino村】

−−−−−−

 トロンピア渓谷に向かって下り北上、両側に緑の迫る深い緑の道を走るうちに、Bovegnoボヴェニョの村(684m)に入ります。時間はちょうど昼、日差しも強いので、木陰と展望のある場所を探しているうちに、かなり山奥の高台の村はずれに。廃屋のような礼拝堂の脇に車を停め、今朝サローのスーパーで買ったパン、トマト、チェリーを運転席に広げ、景色を見ながらの昼食とします。

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【171.jpg:Bovegnoボヴェニョ村の古い礼拝堂に車を停め昼食】

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【180.jpg:周囲は緑のみ】

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【1a7.jpg:渓谷の対岸に見える立派な教会は、Il santuario di Bovegno(ヴェニョ村の聖堂)/Santuario Madonna della Misericordia(聖母教会) だろう】
 渓谷の対岸に見える立派な教会は、Webサイトで調べると、Il santuario di Bovegno(ヴェニョ村の聖堂)/Santuario Madonna della Misericordia(聖母教会) で、壁画など歴史的遺産がたくさんある建造物。学生などの団体があの階段を上り下りするのが、遠くから見えます。

 この村外れの民家の壁面にも、「FFDFL 1840」と書かれたフレスコ画が残っています。宗教や芸術の歴史の差があるとはいえ、このように古い壁絵が無造作に残っているのは、僕たちから見ると本当に驚異です。
【●アルプスの壁絵へ

bovegno bovegno
【d60/d61.jpg:民家の壁の1840年に描かれた壁絵(FFDFL)】

bovegno bovegno
【d65/d63.jpg:民家の1階が道路になっているところは各地にあるが、所有関係や道路拡張など問題ないのだろうか】

 平地の無い斜面に家を建てる工夫でしょう、民家の一階が道路になっている場所があちこちにあります。大規模な地震の少ないこのあたりなので可能なのでしょうが、時代が移り大きなトラックが行き来しなければならないなど、巾・高さの拡張などの問題も出てくるでしょう。そこまで待たずとも、所有権、税金など村の生活の中でもいろいろなことがすでにありそうです。

 建物のあちこちで用いられている、石のアーチ。日本ではあまり見ることの出来ないこの文化は、鉄製のフェンス、花の美しさ、白・ピンク・黄色などの漆喰壁、よろい雨戸などと一体になって実に美しいですね。
bovegno bovegno
【d62/d64.jpg:ここもアーチをくぐって畑に行く。色使いがすばらしい】

<Val Sabbiaサッビア渓谷 - Val Trompiaトロンピア渓谷付近のサイト>

 ○http://www.cmvs.it/sabbio.html【Sabbio村:Santuario della Madonna della Roccaの写真は充実】
 ○http://www.cmvs.it/casto.html【Casto村:Comunita montana Valle Sabbia】
 ○http://www.museoetnografico.it/【Lodrino村:民族博物館】
 ○http://www.valletrompia.it/or4/or?uid=esy.main.index&oid=962【Lodrino村:Comune di Lodrino】
 ○http://www.brescia.lombardiainrete.it/【Brescia県の各種情報】
 ○http://www.rete5.it/intervallo.htm【Lodrino村:各種スナップ写真】
 ○http://www.valtrompiaturismo.it/【Valtrompiaトロンピア渓谷】
 ○http://www.invaltrompia.it/【valtrompiaトロンピア渓谷】
 ○http://www.valtrompiaturismo.it/【Bovegno村:解説】
 ○http://www.giornalevaltrompia.com/【Bovegno村:Il santuario di Bovegno聖堂の写真など】
 ○http://www.brescia.lombardiainrete.it/【Bovegno村:Ssantuario della Madonna della Misericordia解説】
 ○http://www.estudiosdemarketing.com/【Bovegno村の古い絵葉書】


<Collioコッリオの村はすぐです。この奥山、宿はあるのでしょうか? 少し心配になってきました・・・>

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