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【Soricaの村】

Boh.Sedloボヒニ・セドロ峠(1307m)
 第一次大戦の後、ここはイタリア、ユーゴの国境に。その20数年後第二次大戦でまた一つの国に戻れたのです。 【●峠のDBへ

 ユリアン・アルプスの峠の村Soricaは波打つ緑の丘陵地、豊かそうです。
[北村 峠一]      

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【赤は大分水嶺、緑は走行ルート】

 Petrovo-brdo峠(804m)から一度下った道をまた登って。Soricaのカンバンと、眼下に丘陵地に点在する村の風景が見えてきました。この地形はクロスカントリー向きですね。あまり村をPRする看板は見たことが無いので、きっとブレッド湖やボヒニ湖にも近いこの村は、西側の客を引き寄せる努力などもしているのでしょう。

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【52.jpg:Petrovo-brdo峠の先の分岐から数kmでSoricaの村が下方に見える。】


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【63.jpg:近づくにしたがい、教会、誰かの銅像、大きな家々が曲がった丘陵地に点在する】

●<関連Web-Site>
 ・Soricaのパノラマ写真

Ivan Grohar,sorica  ・Ivan-Groharの作品一覧
 この村は、スロベニアの有名な印象派の画家
Ivan Grohar (1867-1911)が生まれた地。


 村全体が見渡せる丘に、銅像が建てられています。一瞬、旧東欧の人は政治家の銅像を建てるのが好きなのかな?と思ったのですが、Webで調べてみると、この村はスロベニアの有名な画家Ivan Groharの出身地です。多分彼の像なのでしょう。

 穀物の乾燥小屋でしょうか、大きな屋根の建物がいくつか点在しています。そして果樹の木々、道端のほこらなど、なかなかいい雰囲気の村です。

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【80.jpg:大きな木の建物、乾燥小屋のようだ。】

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【87.jpg:さらに大きい乾燥小屋、道端の祠、村の牧草のが美しい】


 緑の多い山道をさらに数km登っていくと・・・

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【c3.jpg:さらに山に入っていく】

 「Soriska Planina 1307m」の看板が出てきました。ここが地形的にも峠です。地図には「Boh.Sedlo(1277m)」とありますが、横にSoriska-Planotaの山小屋の印があるので、この場所が峠で間違いないでしょう。  【●峠のDBへ

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【d0.jpg:Soriska-Planina 1307m。ここが峠。Lit.Ost.Rojska-Koca 500mとは山小屋でしょうか?】



【赤=大・分水嶺、緑=ドライブのルート】
●アルプスの大・分水嶺
●第一次大戦後のイタリア・ユーゴスラヴィアの国境線

 通過したPetrovo-brdo峠(804m)、Boh.Sedlo(1277m)の二つの峠は、アルプスの大分水嶺です。東はドナウ川に流れ込み、西には地中海に流れていくのです。
 ところで、大・分水嶺はほとんどの場合、国境になっていますが、ここスロベニアでは、国の中にあるのです。なぜなのかを歴史地図で調べてみました。

(下図左端)
・第一次大戦まで、この峠付近はハプスブルク(オーストリア・ハンガリー)帝国でした。

(下図左から2番目)
・第一次大戦後、ユーゴスラヴィア独立、イタリアへの領土割譲時(1920年)の国境を見ると、まさにほぼ大・分水嶺に沿ったラインで分割されています。そしてこの付近の二つの峠は、その国境になっています。

(下図右2つ)
・第二次大戦の終決時(1945年5月)、ユーゴがイタリア側に国境線を移動し、現在の状態になっています。そして今、ほぼ当時の国境にそって、Primorskaプリモールスカ地方(西側)、Gorenjskaゴレンスカ地方(東側)の境界になっています。

国境の変化
【左から右へ (1)第一次対戦前までのオーストリア・ハンガリー帝国とヴェネツィア王国の国境。(2)第一次大戦後のユーゴ独立、イタリアへの国境変化。(3)第二次大戦後、ユーゴがイタリアから領土を得る。(4)スロベニア、クロアチア独立で分離。】

<参考資料>
・『世界歴史地図(Storia-Universale)学研出版』
・『ヨーロッパ大陸歴史地図』東洋書林・・・ヨーロッパ大陸歴史地図大陸別世界歴史地図
http://ja.wikipedia.org/【トリエステ:第二次世界大戦とユーゴスラビアによる占領〜】
 など


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【d2.jpg:峠を北に下る。いよいよTriglavskiトリグラフ(トリグラウ)の国立公園のアルプスの山並が見え出す。】


<この道を下ると、いよいよボヒニ湖です。前方、緑の木々のあいだからTriglavトリグラフ(トリグラウ)の山並が見え始めます・・・・
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