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参考:★Finale Ligure周辺の宿

Calizzano
【g801:カリッツァーノの町の広場と家並み】

Calizzanoカリッツァーノ(2)

古い町並、花と緑と水が豊かな町、SAYONARA・・

イタリア:リグリア州サヴォーナ県】[北村 峠一].(Kitamura)      

●古い町の中を散策・・


 毎夕食後、旧市街の古い建物の間や、近くの農道を散策しました。アーチの通路や狭い路地などは、僕たち観光客にとっては旅情を感じる風景なのですが、自動車など文明の利器が行き来しにくい道は、その集落の発展が停まってしまいます。

 近くに新興の商店や住宅地が発展し、若者世代はそこに移っていく。そんなことが歴史の繰り返しなんですね。この町にも、川を隔てた反対側に、新しそうな住宅地とホテルなどもありました。

Calizzano Calizzano
【g786:一階がアーチの通路になっている】 【g788:自動車の行き違えないこういう狭い路地の場所は、発展できなくなってきた】

Calizzano
【g803:この通りも一方通行。小さな商店が少しだけある】
 この古いほうの集落の周りは教会や民家の石塀でぐるっと囲まれています。昔は外敵などへの自衛の壁としても使われたのでしょう。ここに見える塔の教会に行って見ましたが、礼拝する場所は農機具のような物で一杯。新しいところに移転したように見えました。

 腰の曲がったおじいさんが、両手に杖を使って隣の建物に移動しているシーンも見ましたが、住んでいる老人にとっては愛着はあるのですが、若者は外に出て行ってしまう・・寂しい一角でした。

Calizzano
【g798:集落の周りは石塀で囲まれ、外敵などへの自衛の壁のようにも見える】


参考:★Finale Ligure周辺の宿
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●授乳の聖母Maria Lactansの壁絵


 家の壁に描かれている絵や、陶器のプレートは「授乳の聖母(Virgo Lactans/Maria Lactans/Madonna del latte)」でしょう。

Santuario di Reの壁画
【Santuario di Reの教会壁画】
Calizzano Calizzano
【g790:授乳の聖母(?)の壁プレート】 【g8012:授乳の聖母の壁画】

 2009年の旅で立ち寄ったSantuario di Re(レの聖地)の教会の壁画、「Madonna della Sangueマドンナ・デル・サングエ」も母乳を飲ませる聖母の絵でした。このテーマは「大地母神崇拝」として古くから描かれてきたといいますが、ローマ帝国のキリスト教成立以降は禁止され、ルネッサンスの時代(14-16C)にやっと再び描かれるようになったとのことです。

 プレートの周囲の文字「RICORDO FESTE CENTENARIE。18-23 AGOSTO MCMXXXII-A.X」は「100年記念祭。1932年8月18-23日」の意味でしょう。とすると1832年の8月に何かの奇跡がこのあたりにあったのかもしれないと検索してみましたが・・それらしいものは見つかりません。この年にパリで『奇跡のメダイ』の記録がありました。この町でも、同じようにコレラなどの伝染病がまん延し、マリアに救われたのかもしれません。

<授乳の聖母Maria Lactansなど>


http://search.ppsimages.co.jp/【「授乳の聖母」の絵画サーチ結果】
http://www.google.co.jp/images【「Maria Lactans」の画像サーチ結果】

『奇跡のメダイ』
・1830年、聖カタリナ(カタリナ・ラブレ)の夢に聖母マリアが出現し、「私の姿をもとにメダイを作りなさい」とお告げをする。 1832年2月当時のパリはコレラなどの伝染病で20000人以上の死者出ていたが、メダイが普及するにつれて 、伝染病などの病気は回復し、以後数えきれない不思議な現象や奇跡が起こったことから パリの人々はこのメダイを『奇跡のメダイ』と呼ぶようになった。


参考:★Finale Ligure周辺の宿
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●花と緑と水が豊かな町・・


 リグリア・アルプスは低いのですが、地中海からの水蒸気がこのアルプスを潤わすのです。ブナ、モミの栗に囲まれた大きな谷が多く、緑も豊か、そして夏涼しいので避暑地もたくさん点在するのです。

 この町に入ってくるとき、小さな滝の前に乗用車が停まっていて、老夫婦がたくさんのペットボトルに水を汲んでいました。ガレッシオの東にある「Colle S. Bernardoサン・ベルナルド峠(957m)」の丘陵からは「Colle San Bernardo」という名水が湧き出すと書いてありましたから、峠の反対側のこの地域も同じようにいい水が出るのでしょう。

<Calizzanoカリッツァーノと関連サイト>


・Calizzanoは、海面上647メートルにアッパーバレー・ボルミダのリグーリア州(サヴォーナ県)の避暑地、小さな町。

Alpica Mineral Water[Savona/Calizzano ・Calizzanoには各所から名水が湧き出ている。それぞれの成分がいろいろな症状に効果があるが、ナトリウムの量が非常に低いのが特徴。Calizzano,Bauda Springs,Alpicaなどの商品名で発売されている。

http://www.acquamineralecalizzano.it/【Calizzanoのmineral water】

・キノコもたくさん採れる。

http://www.youtube.com/【FUNGHI A CALIZZANO】
Calizzano
【g897:もう使っていないのか?古いPIAGGIO社のApe50三輪自動車

 散策中に見た花たちをここにまとめて見ました。もう使っていないのか?古いPIAGGIO社のApe50三輪自動車が、白い花の咲く「西洋ミズキ」の下に埋もれています。

Calizzano
【g886:散策などで見かけた花たち(赤系)】【●花図鑑

Calizzano
【g890:散策などで見かけた花たち(白・黄系)】【●花図鑑


参考:★Finale Ligure周辺の宿
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●SAYONARA・・


 宿をもう一泊延長しようかとも考えましたが、次に予約してあるテンデ峠付近まで距離もあるし、途中にいくつかの峠や渓谷などの見所もありそうなので、今回は2泊で移動することにします。そして、もうちょっと静かな宿に行きましょう。あの急に増えた団体客さんのためか、裏庭を見下ろすと、忙しく働きまわる従業員が頻繁に倉庫と母屋の間を移動しています。

 初日から居たあの一人旅のおじさんも、昨日と同じく敷地のあちこちを散歩していますね。昨日の朝、この駐車場で会ってちょっと話をしました。
「どこから来たんだ? どこへいくんだ?・・」
「アルプスに沿って北にアオスタに行って、その先スイスのジュネーブへ」
 フランスのお名前を出さないところが味噌ですね。とかく隣国は嫌いな人が多いのです。「アオスタに行く」と言ったことで、おじいさんは喜びましたね。やっぱり、自分の国の観光地に行って欲しいのです。
「おじさんは、どこから?」「ジェノヴァからだよ」・・ここはジェノヴァの避暑地なんですね。
Calizzano Calizzano Calizzano
【g908:裏庭を忙しく働きまわる従業員】 【g904:健康管理で?あちこちを散歩・・旅の雑談もしましたね】 【宿のマスターに「歌川国芳」の浮世絵をプレゼント】

Calizzano
【g910:ジェノバから一人旅で来た、人懐っこいおじいさん】
Calizzano
【g885:SAYONARAサヨナラと書かれた爪楊枝】
 朝食時、団体客相手に忙しそうなでマスターに、浮世絵「歌川国芳のサムライ錦絵」をプレゼントしました。京都に居るという甥子さんとの話題にも出来るといいですね。

 最近100円ショップにも、結構お土産に出来そうなものが置いてあって、値段じゃないですね、気持ちです。

 朝食のテーブルにあった爪楊枝の袋、「SAYONARAサヨナラ」と書かれていました。偶然でしょうが、うれしいですね。

 9時チェックアウト。宿のマスターに写真を1枚撮らせてもらったけれど、カウンターから出ることも出来ないほど・・本当に忙しいのです。後で明細をよく読んで見たら、たしかグラスワインを4杯飲んだはずが、2杯しか請求されていませんでした。おまけしてくれたのでしょう。

 車にトランクを載せていると、あの一人旅のおじさんが見送りに出てくれます。写真を撮らせてもらい、「さよなら」と。

 こんなところを見ていた他の夫婦連れから、「友だちなのか」みたいな声をかけられ、冷やかされています。人懐っこい一人旅のおじさんは、こんな風にして誰とでも仲良くなるんです。

 団体客の一人のおばさんが、「もう帰るのか、これからどこに?」
 当然、「アオスタに行くんですよ」の返事。
「ピアーノ! ピアーノ!」・・ゆっくり安全にという意味でしょう。ありがとう、ピアーノ! ピアーノ!」

 2日前に宿を探した、Garessioガレッシオに戻る峠道を走りはじめます。

宿●:イタリア:Liguriaリグリア州・Savonaサヴォーナ県(SV):
Calizzanoカリッツァーノ泊(2泊):
<Hotel Villa Eliaヴィッラ・エリア>(☆3)


宿のマスター
【宿のマスター】
・2010年6/10(木)-11(金):2泊利用。
・アルプスの南端、リグリア州・Savonaサヴォーナの峠を廻るための基点に。
・広大な庭は静かで緑豊か。部屋からも周囲の林越しに、周囲のリグリアの山が見える。
・団体客が多い。現地で見つける。
・ハーフペンション(夕・朝付)(100eur=@50*2人泊(約11.4千円/2人)。
・郷土料理が出る。
・カリッツァーノのミネラルウォーターはうまい、有名。Baudaが源泉地。
・マスターの兄弟の息子は、日本に勉強に行き日本人と結婚した。京都に住んでいる。
・駐車場は敷地内。

私のお勧め度:4.0

http://www.villaelia.it/
・住所など:Via Valle、26 ,17057 Calizzano(SV)
 Tel:019-79633/79619
・E-Mail:

Google地図

Hotel Villa Elia
【Hotel Villa Elia】

【●利用した宿IndexBooking.com


<Calizzanoカリッツァーノの関連サイト>

http://www.acquamineralecalizzano.it/【Calizzanoのmineral water】
http://www.youtube.com/【FUNGHI A CALIZZANO】

<関連書籍・地図>

ヨーロッパアルプスのハイキング地図、ガイド洋書  山渓など:日本語編

<ヨーロッパ・旅・・・>


参考:★Finale Ligure周辺の宿

●北イタリアのワイン

<メローニョ峠を越えてサヴォナ方面に・・・>

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