【fc5.jpg：雲が切れ、Sciliar/Schlernシリアル/シュレルンの岩山が現れだす】

Sciliar/Schlernシリアル/シュレルンの山

カステルルートのアルム。魔女たちがほうきに乗って飛び交う頂が、雲を破って現れました。そして目の前に・・

【ドロミテ：Sassolungo(Langkofel)サッソルンゴ・エリア】
[北村峠一].(Kitamura)

　カステルルートの宿の夕食時、窓から見える早い動きの雲の切れ目から、青い空と輝く白い雪山が見えはじめ、午後も８時を越えていましたが、急いで東にあるアルムに散歩に出ます。

　この夕日の中、山から下りてくる方たちは多分一日宿に閉じ込められていた観光客、町の広場に向かうのでしょう。
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【fc1.jpg：山から下りてくるた観光客が町に向かう】　【fc3.jpg：町の東にあるアルム。スキーリフトが何本も。まだ雲だらけ(20:17)】

　町の東にあるアルムに登ってきました。牧草を刈り取った跡は、一面どこでも自由に散策できるグランド。スキーリフトが何本も山に向かって伸びています。なだらかな、家族向けのゲレンデです。
　東のシウージ方面の山は、まだ雲にすっかり覆われていますが、灰色だった雲が、今ではかなり白くなって・・・
　あ、見え始めましたね。白い雲の中から、黒い山影が少しずつ見えてきました。この「わたあめ」のような動きの早い雲、見事です。

　夕日がまさに沈もうとしています。アルムの緑も、黄色やオレンジが混じり始め、小屋の影が伸び・・・

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【406.jpg：アルムの360度の眺め：東方向。アルペディシウージ方面の山が現れだす】

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【417.jpg：西の夕日。雲は完全に切れた】

【440.jpg：シリアルの山の西の先端、Santnerspitze/Punta-Santner(2414m)の鋭い針の先が見えた。
太陽の影はもう山の下まで走っていった(20:26)】

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【fc8.jpg：雲がほぼ消えたと同時に、太陽の光が弱くなっていく(20:39)】

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【569.jpg：あっという間に山の先端だけに光が残る】

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【fd5.jpg：たそがれの残光が、山を紫に染める。アルムの牧草も、赤く・・(21：10)】

【付近のパノラマMap：
Schlern/Sciliarシュレルン/シリアル山
Seiser Alm/Alpe di Siusiザイスァ・アルム/アルペ・ディ・シウージ
Seis am Schlern/Siusi allo Sciliarザイス・アム・シュレルン/シウージ・アッロ・シリアル
Vols am Schlern/Fie allo Sciliarフェルス・アム・シュレルン/フィエ・アッロ・シリアル
Castelrotto/Kastelruthカステルロット/カステルルート】

　The plateau of the Witches：魔女の台地、シリアルの先端が現れました。そしてほうきに乗った魔女が雲の中を飛んでいくのが見えますか？

　彼女は僕たちが今居るKastelruthカステルルートや、Fie allo Sciliarフィエ・アッロ・シリアル村の「魔女のイス/ベンチ」から飛び立ち、あの頂上付近のHexelbankeヘックセルバンケ(2174m)で集まり、悪魔とともにダンスに興じていたのです。昨日からの土砂降りの雨・ミゾレ、季節外れの雪は彼女たちが起こしたものだったのです。

　ここAlpe di Siusiアルペ・ディ・シウージ一帯は、魔女たちがいろいろな超常現象を起こす場所として有名なのです。

　そしてこれは本当なのです。

　1506年から1510年の間に、魔女に対する9つの裁判がVolsのProsels城で行われ、四つ裂きの刑にされた記録が残されているのです。チロル地方で最も古い、魔女裁判なのです。

　この地方ではこれ以外にも、たくさんの魔女裁判が行われていたようなのです。【●アルプスエリアの魔女】
【●Witches Sciliarシリアル山の魔女】
も参照してください。

　今でも、「魔女のツアー」ハイキングや「魔女週間」フェスティバルなどがこの周辺では行われているのです。

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【fd2.jpg：Santnerspitze/Punta-Santner(2414m)の鋭い針の先端だけに光が残る夕暮れを、散策する人たち】

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【570.jpg：Schlern/Sciliarシュレルン/シリアル山の台地に、雪が光る】

　エー！！　魔法使いが目の前に・・現れました！！　

　目の前にいる、長い曲がった鼻、尖ったあご、ガウン姿の魔法使い。５人の魔女たちは・・ほうきに乗って、あの山から降りて来たのでしょうか。

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　【4a1.jpg：魔法使いが・・ほうきに乗って】【witch】

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　【496.jpg：それ以外にも４人もの魔女に囲まれてしまいます】

「あの雪山の向こうは、Meranoメラノだよ。左の方に見えるのがBrentaブレンタのドロミテだ」
「さらにその先はLombardiaロンバルディーア・・・」
　さすがに魔女たちは、上空をあちこち飛び回っているので詳しいのです。

　モンテローザのイタリア側の村から来たというこの魔女・魔法使いたちとの会話。イタリア語、英語、互いに理解できないなりに共通点を探しながら。刻々と色の変わっていくシリアル山、遠くのドロミテの山々、そして灯りのつき始めたカステルルートの街を見ながらの、地名だけの雑談でした。
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【fd42.jpg：Sarntaler Alpenの山も、昨日からの天候で雪を被った】

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【5b5.jpg：はるか南西に見える山は、Brentaブレンタのドロミテだろう】
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【483.jpg：Arrivederci/Good bye】　【fd4.jpg：灯りのつき始めたカステルルートの街】

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【fd6.jpg：道端の祠の壁絵も、金・赤など夕暮れでも美しい】　【428.jpg：カステルルートの教会】

　今晩がドロミテの最後の夜です。明日の朝、もう一度晴れたアルペ・ディ・シウージに立ち寄り、高速道路でPadovaパドヴァへ向かう予定です。
「ドロミテってすごいところだったね」
「景色もいいし、料理もおいしいし。やさしい人たちばかりだった・・」
「峠だって、ちょっと信じられないような奇岩だらけだし」
「数年前に走ったメインのドロミテ街道だけじゃー、この良さはわからなかったね」・・・　１１日間のドロミテの思い出が口から出ます。
　町に降りてきても、すぐに宿に帰る気持ちになれず、ショーウインドウなどを見ながらのそぞろ歩きは10時を過ぎても続きます。

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【5c1.jpg：シリアルの山が夜空に】　【5d6.jpg：教会と壁絵】　【5d8.jpg：刺繍】　【dd9.jpg：マリア像】

＜Alpe-di-Siusiアルペ・ディ・シウージまでは、車で約15分・・・＞

●EU-Alps 峠の茶屋・掲示板：

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