ル・コルビュジエの建築作品The Architectural Work of Le Corbusier 2016年登録
ル・コルビュジエの建築作品−近代建築運動への顕著な貢献− an Outstanding Contribution to the Modern Movement
(ドイツ・アルゼンチン・ベルギー・フランス・インド・日本・スイス)
アルプス・周辺エリアの世界遺産 The World Heritage in Alps area
[北村 峠一].(Kitamura)
<顕著な普遍的価値>
7カ国・3つの大陸に所在する資産は、建築の歴史において初めての、半世紀以上にわたる、
地球規模での国際的な取組みを示すものである。17の構成資産は全体として、20世紀の社会・
建築における根本的な問題の幾つかに対して傑出した回答を示した。全ての構成資産が新たな
コンセプトを革新的な形で示し、地域を超えて顕著な影響を与え、全体として世界中に近代
建築運動を広めた。近代建築運動は、多様さを内包しつつ、20世紀における重要かつ必要
不可欠な社会文化的/歴史的な存在であり、21世紀の建築文化の広範にわたる基盤をなして
いる。近代建築運動は、1910年代から1960年代にかけて、現代社会の課題に答え、国際的な
思想に関する場を与え、新たな建築のあり方を考案し、建築技術を近代化させて現代人の
社会的・人間的に対して回答を示した。(以上、文化庁報道資料より抜粋)
<構成資産>
■スイス
・レマン湖畔の小さな家(コルソー)
・イムーブル・クラルテ(ジュネーブ)
■フランス
・ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸(パリ)
・ぺサックの集合住宅(ペサック)
・サヴォワ邸と庭のロッジ(ポワシー)
・ナンジェセール・エ・コリ通りのアパート(ブローニュ・ビヤンクール)
・ユニテ・ダビタシオン(マルセイユ)
・サン・ディエの工場(サン・ディエ、ヴォージュ)
・ノートルダム・デュ・オー礼拝堂/ロンシャン礼拝堂(ロンシャン)
・ル・コルビュジエの小屋/カップ・マルタンの小屋(ロクブリュヌ・カップ・マルタン)
・ラ・トゥーレットの聖マリア修道院(エヴー)
・フィルミニの文化センター(フィルミニ)
■ドイツ
・ヴァイセンホフ=ジードルングの住宅(シュトゥットガルト)
■ベルギー
・ギエット邸(アントワープ)
■アルゼンチン
・クルチェット博士邸(ブエノスアイレスのラ・プラタ)
■インド
・キャピトール・コンプレックス(チャンディーガル)
■日本
・国立西洋美術館本館(東京・台東区)
●レマン湖畔の小さな家:Villa-le-Lac
コルビュジエが両親のためにつくった住居。まるでプレハブ小屋のような小さくコンパクトな住居でありながら、実用性に富んだつくりつけの家具、天井や窓からの採光、家具を動かしてパーテーションにしたりもできるフレキシブルで機能的なレイアウトなど、老齢の両親が快適にくらせるように考えられた愛情と工夫にあふれた個人住宅の傑作です。
・Adress:
Route de Lavaux 21, CH-1802 Corseaux
・Infomation:開館時間など
○http://www.myswitzerland.com/ja/villa-le-lac.html
●集合住宅「クラルテ」Maison Clarte
ジュネーヴにある集合住宅(アパート)「クラルテ」は、1930年から1932年に建設された建物で、ル・コルビュジエが最初に手がけたアパートといわれています。後にル・コルビュジエの代名詞ともなっていく集合住宅や都市計画へもつながっていくスチール・フレームとガラスが巧みに使われた建物で、室内には動く仕切り壁やつくりつけの家具などを備えています。ガラス張りの南側には、日よけのブラインドが設置されていました。ル・コルビュジエが「ブリーズ・ソレイユ(太陽を砕くもの)」と名付けた、建築に組み込まれた日よけ設備の原点でもあったといわれています。
・住所:2-4, rue Saint Laurent Geneva
・Cornavin駅から徒歩15分 or 8番のバスでRive下車。
・入り口、階段など公共部分のみ見学できる。
○http://mirutake.fc2web.com/15/384clarte/clarte.htm
●旅の紀行:GENEVE