【h662.jpg：パンターニの像とサイクリスト：Marco-Pantani 2004 COL CUNEO】

クネオの峠群 Colli di Cuneo(2)

モルティ峠Colle dei Morti：死神峠という名の頂上には・・

【イタリア：ピエモンテ州クネオ県】[北村峠一].(Kitamura)

●ファウニエラ峠Colle Fauniera/モルティ峠Colle dei Morti(2481m)

　ヴァルカヴェラ峠(2416m)から道は鋭角に東に曲がり１-２km、このルートで一番高い峠、ファウニエラ峠Colle Fauniera (モルティ峠Colle dei Morti)(2481m)【●峠DB】に到着です。

　そしてそこにサイクリストの碑、あのMarco Pantaniマルコ・パンターニ(1970-2004)の大理石のモニュメントがあったのです。彼をご存知の方は多いと思いますが、1998年にツールドフランスで総合優勝したばかりか、その直前のジロ・デ・イタリアの総合優勝とあわせ、２大グランツールを制覇したスーパー・ヒーローです。

Tour du Franceツール・ド・フランス(1998)とMarco Pantaniパンターニ情報

　私のアルプス・峠ドライブにとっても、パンターニは思い出に残る選手。最初にフランスアルプスを走った1998年、その26日後、大雨の7月27日が彼にとって歴史的な日なのです。帰国後ＴＶ放映に釘付けだったのですが、テレグラム峠からガリビエ峠の登りで、前日まで４位だったマルコ・パンターニは、ウルリッヒ等を抜いてトップに躍り出たのです。そして気温４度ほどにも下がったガリビエ峠の下りを、雨具で体温の温存を図るなどの作戦も功を奏し、マイヨジョーヌ(個人総合TOPが着る黄色いシャツ)に輝いたのです。そして21日間の成果が初の個人総合優勝だったのです。

　その後の活躍、そしてドーピング疑惑などの情報も流れ。2004年2月14日のニュースは、彼は自らの命を絶ったらしいと・・その後、コカイン中毒情報も。

Col-Cuneo

【v660.jpg：ファウニエラ峠の北～東の眺め。ここにパンターニの碑が建っている】

Col-Cuneo

【v653.jpg：ファウニエラ峠の南～西の眺め】

Col-Cuneo

【v648.jpg：Colle Fauniera/Colle dei Morti(2481m)の標識。峠の西方向の眺め】

Tour du Franceツール・ド・フランス(1998)とMarco Pantaniパンターニ情報

【d840.jpg：パンターニの碑に花が手向けられている。このサイクリストは東のCaragioを往復するのだという】

【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】　 【国別地図】　【日本語ガイド本】

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●モルティMorti・・死神・・

　現在もイタリアで彼の人気は絶大で、ジロ・デ・イタリアは2004年から「Cima Pantaniチマ・パンターニ（パンターニの山）」を設定し、彼に縁の深い山をコースに組み込むようになりました。Giro d'Italia2003年で彼の最後の激走があったこのファウニエラ峠が2005年に選ばれ、碑が作られたのだといいます。

　ところでここ「ファウニエラ峠Colle Fauniera」は、別名が「モルティ峠Colle dei Morti」。このMortiは「死神」という意味らしいのです。（Morti＝Morte＝死神、死んだような状態。Faunistico＝動物相群の）
　この死神の峠にパンターニが居るということ・・そして、先ほど感じた霊気と怖さ・・これは何かのつながりがあるのかもしれませんね。
　近くで撮影したいくつかの花の写真を、パンターニの霊に捧げて北の峠に向かいます。

Col-Cuneo

【d842.jpg：近くに咲く花の写真をパンターニにささげます。
左から：ゲウム・モンタヌム(バラ科)/西洋タンポポ(キク科)/プルサティラ・アルピナ(キンポウゲ科)/ロードデンドロン・ヒルスツム/アルペンローゼ(ツツジ科)/ミオソティス・シルヴァティカ(ムラサキ科ワスレナグサ属)：●花の図鑑へ】

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●エズィスキェ峠Colle de Esischie(2370m)

　さらに1-2km北にあるこの峠がエズィスキェ峠Colle de Esischie(2370m)【●峠DB】です。

Col-Cuneo

【v675.jpg：エズィスキェ峠風景】

Col-Cuneo

【h663.jpg：二人目のサイクリストに出会う】　【h666.jpg：エズィスキェ峠：2366mとある】

　この峠を東に7kmほど下った村のCastelmagnoカステルマーニョ村で出来るチーズ、「カステルマーニョ・チーズ」は業界でも世界一と言われるそうです。『チーズで巡るイタリアの旅』本間るみ子著 (p30-)

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